無断で署名捺印された契約書の効力について

私たちは日常生活の中で様々な取引を行っております。コンビニやスーパーでの買い物、インターネットでの物品の購入、医者から診察を受けるなど、取引の種類は多種多様です。そしてそのほとんどは口頭でやりとりが行われ、契約書を作成し署名捺印をするような事はありません。食料品や衣料品をはじめ、日用品、廉価な消耗品などを購入する度にいちいち契約書を作成しなければならないとなると、買手にも売手にもあまりに過大な負担となるからでしょう。

それでは、契約書を作成し実印で署名捺印する取引には何があるでしょうか。不動産取引をはじめ、車の購入、高額な商品をローンで購入する場合や、金銭の借入、アパート・マンションなどの賃貸物件を借りる際にも契約書は作成されます。これらの取引では商品自体が高額だったり、契約に継続性がありますので、契約書という双方の契約意思を証拠として残す必要性があるのです。なぜなら、契約の成否に関する水掛け論の防止に契約書は極めて有効で、裁判の証拠にもなるからです。

契約書というのは、契約を交わす双方の意思表示が合致して作成するものです。このような性質から原則として、署名捺印は契約の当事者が自ら行う事が求められます。しかし、契約の当事者が仕事で多忙だったり、怪我などで入院していてどうしても契約の場に足を運ぶことができないといったケースが存在します。このようなやむを得ない事情があるときは、代理という形で契約当事者以外の人間に契約書へ署名捺印を行ってもらうのです。このような取引は珍しくありません。不動産という高額な取引の契約でも、代理で契約書が作成されることはままあるのです。

ここで問題になるのは、委任状を偽造したり、実印を勝手に持ち出した人間が代理人と称して契約書に署名捺印を行った場合です。その契約の効力は認められるのでしょうか?この点について最高裁の判例では、恐るべき事ですが署名・捺印のある契約書は特に反証がない限り、契約書は有効という判例が存在します。裁判所のこういった考え方を「2段の推定」といいます。反証というのは反論のための証拠と考えてください。上記裁判所の2段の推定の考え方では、反論のための証拠がないと署名捺印のある契約書は原則として有効と認めてしまうという事です。裁判所の論理を支える考え方が上記で述べた2段の推定です。2段の推定とは①印鑑が押印してあれば本人が押印したものと推定し、②さらに押印のある文書は真正(本物の)な文書と推定するという考え方です。特に実印による押印がなされた文書は、印鑑証明書によって本人が押印したものと推定がされやすく覆すのは容易ではありません。反証としては下記の点が注目されます。

○印鑑の保管状況(金庫に厳重に保管していたのが盗まれたのか、管理者が他にいたのか)
○押印した人間と実印の所有者の関係(家族か、役職のある従業員か)
○印鑑証明書の発行日付(日付が新しいか古いものか)
○実印の所有者の年齢(高齢で判断能力が不十分か)

このような状況を考慮して、押印者が実印の所有者でないと主張していく事が考えられます。しかし実印による押印がなされた契約の無効を主張するのは現実には至難であり、反証が成功する事は多くないようです。ただし、偽造された契約書が印鑑証明書による押印がなされた文書だからといって簡単に諦めるのは早計です。当然ですが契約書の偽造によって利益を受ける契約者は、契約が有効であり専門家に相談しても無意味だと声高に主張してくることでしょう。しかしそこで諦めず、打開策を模索していただきたいのです。そのためには必ず弁護士や司法書士などの専門家にご相談ください。

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平成23年司法書士試験合格/法務大臣認定司法書士/公益社団法人リーガルサポート所属
昭和51年8月8日生/趣味:読書・相撲観戦/相模原の出身校:並木小学校・緑が丘中学校

初めまして、相模原市出身の司法書士田端最利雄です。開業35年の藤沢の老舗の事務所で修行を積んで参りました。子供の頃からお世話になった相模原市に尽くす決意を持っております。私の法律家としての理念はフットワークの効いた迅速な手続きで、お客様のご負担を軽減することです。お仕事や、家事におわれるお忙しい日常で、面倒な法律の知識が必要となる、法的手続きを行うのは容易な事ではございません。そこで当職がお客様に代って法的手続きを遂行させていただきます。とはいえ、法律家に相談する事に敷居を感じられるお客様もおられるかもしれません。しかし司法書士は身近な町の法律家でございます。御遠慮なくご気軽にご相談くださいませ。宜しくお願い申し上げます。