不動産を購入または売却する場合には、不動産業者に買主と売主の間に入ってもらう事がほとんどです。不動産業者は売買の対象の不動産に問題がないかを調査して、問題があれば買主に十分な説明をして納得してもらい契約書に盛り込みます。また不動産売買専用の契約書を用いて売買契約を書面にする事で、後日契約に問題があったなどと契約の無効を容易に主張できないように契約の安全性を向上する役割も果たしてくれます。さらには重要事項説明といって宅建士という資格にもとづき、売買契約の内容を契約の当事者に対してしっかりと説明をしてくれます。上記の一連の手続きによって高額な不動産売買取引を安心して行えるように不動産業者はリードしてくれるのです。
ただし不動産仲介業者を間に入れると、仲介手数料といった不動産業者仲介業者に対する報酬が発生します。売買価格が1000万円であれば仲介手数料は、36万円ほどかかります。2000万円であればさらに倍近い仲介手数料がかかることとなります。この金額を高いと感じる人もいらっしゃるかもしれません。しかし高額な不動産取引では仲介業者の責任が重くなります。不動産の価格に比例して仲介手数料が高くなるのはやむを得ないといえるでしょう。
もっとも売買の対象となる不動産の価格が比較的安価な時もあります。例えば都心から離れた不動産や共有で所有している不動産を他の共有者に売却したい場合などです。こういったケースでは不動産の価格が安価なだけではなく、買主と売主が互いに見知っていて一定の信頼関係が構築されているので、売買契約後にもめる可能性も低くなります。また通常であれば買主や売主を探すときに仲介業者へ依頼するのですが、すでに買主と売主の合意がほぼ成立しているのでその必要もありません。
このようなケースでは「不動産の所有権移転登記さえ確実にできればいい」とお考えになる方もいらっしゃるかと思います。そこで登場するのが不動産登記の専門家である司法書士です。司法書士は登記記録を調査して所有権移転登記に必要な登記書類の作成と、権利書、印鑑証明書、住民票、評価証明書などの必要な書類の説明もしてくれます。司法書士は不動産の名義変更を代理する事が法律で認められている資格者です。安心してご依頼ください!